2025年にはガイリチ監督作アンジェントルメンにハマった結果なぜかジェレミー・アイアンズマラソンをする羽目になったのだが、2026年にガイリチ監督作グレイ・ミッションにハマった結果、今度は順当にジェイク・ジレンホール(ギレンホール)マラソンをしているので備忘として残しておく。見た順です。
各作品の★の数は、わたしのフィーリングでつけており、映画の出来とはあまり関係がない。映画もドラマもたまにしか見ない人間による、偏りしかない個人的な感想である。ネタバレ含む。
- コヴェナント 約束の救出(2022) ★★
- グレイ・ミッション(2026) ★★★
- ブロークバック・マウンテン(2005) ★★★
- ラブ&ドラッグ(2010) ★★★
- ミッション:8ミニッツ(2011) ★
- ナイトクローラー(2014) ★★★
- マイ・ブラザー(2009)
- ドニー・ダーコ(2001) ★★
- サウスポー(2015)
- ジャーヘッド(2005) ★★
- ゾディアック(2007) ★★
- 雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015)
コヴェナント 約束の救出(2022) ★★
そもそもジレンホールがガイ・リッチー監督作品に出るのは二度目であり、わたしはこの映画を二度映画館で見ている。普通にいい映画だと思った。しかしわたしがガイリチに求めているのはやはり男性俳優をかわいく撮ってくれることなので、特に誰もかわいい扱いされていないこの映画に対する特別な思い入れはない。前年のキャッシュトラックの方が映画としては好みだったのもある。
とはいうものの、同じ監督が同じ俳優を撮ってこうも違うのか、という感動を味わうためにグレイ・ミッションと合わせて見ることを勧めたい。なお、ジレンホール演じるキンリーは、デクランという同僚軍人といちゃつき会話を交わしているが、これはホモソーシャルにおけるお遊びでしかないと思う。害悪寄りのジョークである。
グレイ・ミッション(2026) ★★★
コヴェナントと同じ監督が同じ俳優を撮ったのか??? というくらいジレンホールがかわいいのでこんな記事を書いている。しかし他のジレンホール作品を見ていくにつれて、彼が今作よりかわいさを振りまいている映画がたくさんあることを認識し、この映画はこれでもかわいさ控えめだったんだな……と理解した。
でもやっぱり見てほしい。なぜならハードボイルド映画としてよくできているし、ジレンホールがカヴィルと夫夫をしているからである。ジレンホールがヘンリー・カヴィルにI love youと愛を囁いてみせることなど二度とないだろう。あってほしいけれども。
もっとも、これまで散々男同士のいちゃつきを笑いのネタにしてきたガイ・リッチー監督には、この程度の夫夫描写で満足せずに軽いキスの一つや二つ投入する義務があると思うのだが、わたしはオペレーション・フォーチューンの「フィアンセ」発言以降はブロマンスではなくロマンスであると解釈することに決めたので、いったん保留としている。ファンの欲目だという指摘は当たっている。
ブロークバック・マウンテン(2005) ★★★
言わずと知れた若い頃の代表作。わたしは大学生だった当時劇場で見て、悲しい結末に衝撃を受けた記憶だけが残っていた。改めて見直したらびっくりするほどジレンホールの顔がかわいかった。こんなに顔がかわいい人間がこの世にいるんだ……心からびっくりした。映画冒頭で、車のミラーで髭を剃っているジレンホールの表情が一番好きかもしれない。イニスのことを愛しくてたまらないみたいな眼差しで見つめる表情も好きだ。
それだけに結末がつらい。映画としての出来はよいのだが、こんな悲しい話はもう二度と見たくないと思わされる。20年後の今はこれでもだいぶ時代が変わったのだなと感じる。しかし日本においてはいまだに同性婚はできない状況が続いており、差別ももちろんある。この内容が完全に古びていないことが悲しい。
余談だが、この映画の悲しすぎるラストに対するアンサー作品「ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ」という短編映画の存在を教えていただき、ありがたくも見せてもらった。わたしもこの映画のペドロ・パスカルが言っていたような、ジャックとイニスが二人で助け合いながら暮らしてゆく姿を見たかった。心から見たかった。
ラブ&ドラッグ(2010) ★★★
ジレンホールの表情を鑑賞するという目的を果たすには最適。チャラチャラと火遊びしてた男が本気で誰かに惚れ込んで傷つきながら愛を成就させていく役なんて皆見たいに決まっている(主語デカ)。
しかし突然放り込まれるアジア人差別にぶん殴られるので本当に注意してほしい、というかその一点がダメすぎて結果としてすごくダメだと思う。その点以外は割とよくできていて、特に弟や上司周りはほっこりさせられるシーンも多いので余計に何でこんなことした??? と純度の高い偏見にビビる。ただこの記事ではジレンホールの見ごたえを評価することにしており、その意味においては開始一秒で「最高!」となるから、星三つとしている。
ジレンホールにはなのか、アメリカ映画にはなのか、古今東西そうなのかもしれないが、彼には父親と確執がある息子役が多く、この映画はまさにそれである。ジレンホールが父との関係を告白したらアン・ハサウェイ演じるマギーに皮肉を言われるシーン、あそこの傷ついたような表情がわたしは大好き。
ミッション:8ミニッツ(2011) ★
SFスリラー。人は誰しも好きな顔が苦しんでいる映画を見たいものであり、その欲望を満たすには適している。93分と短くサクッと見れるのもよい。
ジレンホール演じるスティーブンスは軍人であり、父親との確執を抱えており、もちろんヘテロセクシュアルである。つまりはアメリカ映画のあるある設定なので、SF部分だけに集中して見ることができる。ラストでパラレルワールドに分岐できたのはよいのだが、ジレンホールは非ジレンホールの外見のまま生きるのだろうか。そこだけ気になった。
ナイトクローラー(2014) ★★★
ジレンホール演じるルーというキャラクターが、モラハラ気質で怖くて見ている最中ずっと不快だった。しかし「サウスポー」を見て、役柄が愚かな方が自分にとっては高ストレスなのだと気づいた。ルーには目的を達成する強さや賢さがあるので、その意味でのストレスはなかった。演技が上手い俳優にそのような役をやられて、単純に怖かっただけだ。映画としては面白かったし、二時間を切っているので、気になったら見るべきだと思う。ラストはもう少しパンチが効いていてもよかったが。
自己啓発本に書かれているような内容をペラペラ喋りまくるジレンホール、心から薄気味悪くて(今思えば)よかった。会社員生活が長いので身につまされるところもあった。ああいうのは若い頃に流し読みしておくものなのだろうな。
マイ・ブラザー(2009)
アメリカ映画ってやっぱり軍隊ものが多いのかもしれない。アフガニスタンに派兵された兄が死んだと思ったら生きて帰ってきて家庭に不和が生じる話で、今話題のネルソンさんにも通じる内容である。主演はトビー・マグワイアで、ジレンホールのために見る映画ではないが、銀行強盗をやってパクられて帰ってきた彼が少しずつ更生していき、小さな姪たちと仲良く遊ぶようになる様は微笑ましい。
本作のジレンホールは軍人ではないものの、またもや父親と不和を抱えている。やはり彼のこの絶妙な顔、正統派ハンサムではないがじゅうぶんに整っていて愛嬌があり、しかし役柄によっては完全にそれを消すこともできる塩梅の方が、視聴者が感情移入しやすく(顔が美しすぎるアイアンズやカヴィルと比較すると)等身大の役柄を演じられるのだろう。身長も高すぎず低すぎず、細すぎず太すぎずで。いやこんなに魅力的な顔をした人と実生活で巡り合うことはありませんが。
ドニー・ダーコ(2001) ★★
ごめんだけどエロかったという感想が一番に出てくる。催眠術にかけられたドニーがめちゃくちゃエロいシーンがあるのだが、撮影当時ジレンホールが二十歳未満だったことを考えると、これって本当にアウトな感情だなと思う。こうして人は犯罪に手を染めるのかみたいな気分になった。
話自体はループものSFであり、そこまで難解な印象はなかった。中国から移民してきたと思しきキャラクターがいて、彼女の幸せを一心に祈っていた。
サウスポー(2015)
ジレンホールは落ちぶれたボクサー役をしている。身体を鍛えて撮影に臨んだのは分かる、とてもよく分かるのだが脚本が悪い。いかんせん前半の行動が愚かすぎるのと、彼の妻が絵に描いたような冷蔵庫の女なのとで、まったくジレンホールを応援する気が起きない。彼の娘レイラが「ママじゃなくてパパが死んじゃえばよかったのに」と言ったときも、そうだね、モーリーンなら仮にパパが死んでも残った財産をうまく活用して路頭に迷わぬようにしてくれるね、としか思えなかった。
ただ、多くの役柄でペラペラ軽薄なことを喋りまくっているジレンホールが限られた語彙で言葉少ななクズ男を演じている姿自体は新鮮で、俳優ってすごいなと思わされた。本当に愚かなクズ男にしか見えなかった。
サウスポーという言葉の由来を調べるきっかけになったのはよかった。
ジャーヘッド(2005) ★★
ジレンホール演じるアンソニー・スウォフォードが書いた手記を元にした戦争映画。アメリカ海兵隊の若者たちが湾岸戦争に派兵され、「教育」の甲斐あってばんばん敵を殺すぜモードで張り切っているのだが、実際の戦争は……みたいな皮肉が込められている。ストレートに戦闘を描いておらず、ユーモアもあったので、作品として割と好きだった。
撮影当時20代前半だろうジレンホールは、若々しくて顔が丸々つやつやしている。著者役なので当然ずっと映っており、サンタ帽を股間に被せただけの姿で上官に叱られるシーンがあったりもするので、若い頃の彼を見たい人にはお勧めである。あと上官役のジェイミー・フォックスがイケている。
戦争なんてやるべきではない。
ゾディアック(2007) ★★
157分の長尺でもフィンチャー監督作だからかサクサク進んで飽きなかった。ジレンホール、ロバート・ダウニー・Jr、マーク・ラファロが主演という今となっては超豪華キャストなのだが、映画パンフによると「スター俳優を起用せずに個性派俳優でキャストを固めた」という扱いだったらしい(参考)。
ジレンホールは最も出演時間が長く、ポンコツみのある演技が毎度ながら上手い。しかしこの映画の華は間違いなくダウニー・Jrである。40代前半という若さとセクシーさの合計値がカンストした状態で、酒やドラッグによって落ちぶれていく記者役を演じている。アイアンマン以降はなかなかお目にかかれない、シリアスで控えめな、それでいてちょっと拗ねたあの感じ。セクシーにならないわけがない。実際太腿の露出もある。というわけでこの映画はダウニー・Jrのために見たらいいと思う。
ところで、ジレンホール演じるロバートは、現代だとASDの特性を持っていると解釈されるのではないか。ヒーテッド・ライバルリーのシェーンよりもその傾向が強かったように感じる。当時も言われていたのかもしれない、いかんせん20年前の映画なので感想があまり出てこない。ダウニー・Jrがジレンホールを褒めているらしい円盤特典をいつか見たい(参考)。
マーク・ラファロ関連の余談としては、先日U-NEXT公開終了前に駆け込みで見たノーマル・ハート(2014)が非常によかった。ものすごくよかった。マーク・ラファロがというよりマット・ボマーがよかった。あまりにかわいすぎて、何とかフェロー・トラベラーズを見ようとしている。でも彼はボトムをやった方が輝くと思う。これからでも全然遅くないので今度はハッピーエンドのM/Mロマコメをやってほしい。何ならマーク・ラファロと再演でもいい。ノーマル・ハートのセックス前のやりとりはマイベストFlirtシーンの殿堂入りです。
雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015)
邦題に困ったのは理解するが、内容的にはDemolitionであるべきなんだよな。わたしの好きなタイプの映画ではなく、またこの映画で一番キラキラしているのはジュダ・ルイスであった。
わたしはこんなに労働を嫌っているのに、人生の結構な割合を労働に割かざるを得ないせいで、労働邁進映画(ゾディアックはもちろん、アイアンズが超いい役をやってるマージン・コールとか、それこそノーマル・ハートにもその色はある)への適性ばかりが上がっている気がする……。なおこの映画は労働を放棄するタイプの映画。
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